VANSON FIGHTER2 レビュー

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緊急事態宣言が解除され久々にお買い物以外でのバイク。

先週、一目惚れして購入したヘルメットVANSON FIGHTER 2 とそれに関連する購入品の使用感です。

 

 

VANSON FIGHTER2

造形

系統的にはビンテージモトクロスタイプのヘルメットです。

Bell moto-3

SIMPSON M50

SHOEI EX-ZERO

DAMMTRAX BLASTER

等と形は似ています。

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私はアメリカンバイクに乗っているのですが、最近友人が事故を起こし顎を大怪我した事により、チンガードのあるヘルメットを物色していました。当初フルフェイスヘルメットを探していたのですが、最新の直線主体のカクカクしたモトクロスヘルメットと違い曲線主体の造形と無骨な感じがグッと心を捉えました。

調べてみると最近のネオレトロやカフェレーサーと呼ばれるバイクカテゴリーにも人気の形らしく、きっとアメリカンバイクにもと私は思います。

 

VANSON FIGHTERを選んだ訳

先の4つ以外にも似たような形のヘルメットは多々あります。インナーバイザーが装着されていたり、あご紐がワンタッチやDリングなど各社様々な機能の違いもありますが、『既成のバイク&ヘルメットの組み合わせ』により個人を主張するライダーとしてはグラフィックモデルによるカラーリングもその選択肢の1つです。

私の心を捉えたのは『力強いネーミングのペイント』と『センターライン』の組み合わせという、このヘルメットのカラーリングだったのです。

 

ヘルメット詳細

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カラーリングは3種類ありました。

私の買ったモデルはマットブラック/ガンメタ/シルバーです。

他にもマットブラック/ホワイト/ガンメタ、ホワイト/ブラックがありました。

 

ロングバイザーは付属していました。

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走行風を逃がす加工がしてあり、スナップボタンにより取り外しが出来ます。


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あご紐はラチェットタイプのワンタッチで、ヘルメットホルダー用のDリングも取付けてありました。

 

 

VANSON FIGHTER用に購入した物

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VANSON FIGHTERにはシールドやインナーバイザーはありません。私は視力が弱く普段は眼鏡や度付きサングラスをしてバイクに乗っていますが、一応ツーリング中の風雨の対策に購入してみました。

眼鏡用のゴーグルもあるそうですが、眼鏡の上を被せるため少し大きくなるそうです。購入したゴーグルは眼鏡用ではありませんが、内寸が私の眼鏡やサングラスのサイズを測ってみると入りそうだったのと、精度の良い日本製と言う事で決めました。


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参考に眼鏡サイズ


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眼鏡サイズとゴーグル内に納めた感じを載せておきます。

 

ゴーグルベルト

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バイク用を購入したので長さは充分です。初ゴーグル購入と言う事で当初ネットで探している時、同じ様なゴーグルのスキー用まで検索で出てきてレビューを見るとヘルメットにはベルトの長さが足りないなんて書き込みがあり、『ゴーグル』から『バイク ゴーグルに』検索し直ししました。皆さんも気をつけて...。

ベルトには裏に滑り留めの加工がしてあります。

 

レンズ

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ミラーやスモークにも取り替えが出来るみたいです。

私は先に述べたように昼間は度付きサングラスで走る事が多いのでツーリング中の不意のトンネルでサングラス+スモークで真っ暗を避けるためにクリアを購入しました。

 

bluetoothイヤホン

以前のヘルメットでは安いインカムを取付けていました。基本はソロツーリングであり、インカム機能よりも緊急の電話や音楽、ナビの音声を聞くという使用用途でしたので電話と音楽だけで小型のbluetoothイヤホンを購入しました。当初は以前のヘルメットに取付けてあったイヤホンマイク&取付けステーのみを購入し、本体を使うヘルメットに都度付け替えようと思いましたが、価格を見ると新しく買い直した方が安いという事で購入です。

 

本体

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ちょうど以前のヘルメットで取付けてあった中華インカムのヘルメットとマイクだけで本体無しと言う感じの構成です。以前のインカムのように出っ張りも無く、お気に入りのヘルメットの造形を崩さない所はGoodです!

 

機能

カタログ値ではbluetoothは5.0で連続音楽再生8時間。

電話は自動で応答接続するらしいです。

ロングツーリングではバッテリーの持ちが気になりますが、目的地観光中にモバイルバッテリーにでも接続しておけば充分でしょう。


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驚くべきは小ささです。本体はマイク内にあり、マイク自身も2年前に購入した中華インカムより断然小さくなっています。

しかし以前のインカムではダイヤルの前後で曲の先送りやバックも出来たのですが、手袋を装着した状態でのこの小ささでは操作は慣れが必要だと思いました。(使用後談)

 

VANSON FIGHTERに取付け


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スピーカーはインカムなどと同じくヘルメットの耳の切り欠き部分に両面テープ付きのベルクロに装着し、配線を後頭部のインナーの隙間に這わせるだけです。

片方のマイク付きのスピーカーのみヘルメットを少し加工しました。


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VANSON FIGHTERはインナーパットが取り外せませんので、そのまま取り付けるとパットと頬の間にマイクが通り被る時や、被った後に違和感があるためパット部分のクッションの無い所にマイクが通るようにポンチで穴を開け帽体とクッションの間に通しました。先に述べたように本体を兼ねるマイク部が小さくチンガードの内側に這わせてあっても全く邪魔になりません。

 

 

走行中の使用感

実際にVANSON FIGHTERを被っての初走行です。

付属のロングバイザーとbluetoothイヤホンも試してみました。分かりやすく以前までのOGK製のスモールジェット&インカムとの比較になります。このスモールジェットにはベッキーシールドが取付けてありますが、たまにシールドを外してサングラスで走ってみたりもしていましたので、その辺りも考慮しての使用感です。検証は愛知県内の某有料道路です。

 

有料道路までの街乗り

街乗りでは『VANSON FIGHTER&サングラス』と『スモールジェット&サングラス』との比較、『VANSON FIGHTER&ゴーグル』と『シールド有りスモールジェット』との比較に関わらずスモールジェットと向かい風による風圧や静音性などは余り変わリませんでした。1つ変わったのは視認性です。前面が何もないスモールジェットに比べて左右が少し狭まり、私は車線変更時にミラーで確認→目視で確認し変更するのですが目視の確認時にいつもより少し余分に首を撚るといった動作が必要になりました。上下幅は開口部の大きいオフロードタイプなので気になりませんでした。

 

高速での比較

有料道路に入り80km/h以上になると走行による向かい風の影響で違いが顕著に現れました。

 

向かい風によるヘルメットの安定感

スモールジェット時に80km/hを超え100km/hになるとシールド無しでは普段はインナーパッドを調整してピッタリフィットなヘルメットが、ヘルメットと顔との間から風が進入するのか内部から風で持ち上げられるような感じがあり斜め後方に引っ張られました。おそらくあご紐が無ければヘルメットは後方に吹っ飛んで行くでしょう。そんなあご紐を首で支えているため『首が締まる』という感覚がありました。シールドを装着していると前面からの風圧がシールド全面で受けるためか普段は隙間のあるはずのシールド下端が顎に密着する事もしばしばありました。

VANSON FIGHTERで走ってみた所、その風圧によりヘルメットが後方に飛ばされるような感覚はありませんでした。その大きな違いは付属していたロングバイザーの力だと大きく感じました。バイザーの先を水平若しくは少し下に向けるとバイザー上面が風を受け、ヘルメットが安定し風を上手く後方へ受け流す感覚が分かるのです。今回はしていませんが、おそらくロングバイザーを取り外せばスモールジェットと同じような感覚になるのでは無いかと思います。このヘルメットは付属品として付いてきましたが、同じような形のヘルメットにもオプションでロングバイザーを購入する事が出来ます。効果は絶大で安定感が違いますので検討してはいかがでしょう。

 

静音性

先の話しでの風を顔の全面で受けヘルメット内に進入する向かい風の影響とだと思いますが静音性もスモールジェットと比べて段違いに違います。スモールジェットで速度を上げれば上げる程『ボボボボー』っという風を切る音がありません。フルフェイスの人が言う風が入って来ると鳴るという『ピュ〜』という隙間風的な音ではなく、皆さんも子供の頃に走行中の車から顔を出すと耳元で『ボボボボー』って鳴る風の音の記憶ってありませんか?あれが100km/h近くなっても僅かなのです。ナビからの音声案内も、音楽もほぼ何を言っているのか分からない程の状態から何を言っているのかが分かるのです。これについてはゴーグルの有る無しに関わらず同じ結果でした。bluetoothイヤホンとインカムの違いについても出発前に同じような設定音量にしてあるのでイヤホンの性能的による違いではないと思います。

 

ゴーグル装着状態での使用感

スモールジェット時にシールドを取り外しサングラスで走っていた事もしばしばありましたが、VANSON FIGHTERでもサングラスで走ってみました。しかも高速で...。


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私のサングラスはPOLICEのサングラスです。バイク用なのでレンズにアールのかかった曲面になっている物です。普通のサングラスよりも曲面サングラスの方が顔に沿っているために巻き込み風の影響を受け難いというのが購入の決め手でした。

これで80km/h走行!

やっぱり涙が出てきます...。

ロングバイザーをフル活用して顎を引き走行すれば100km/hくらいは耐えられます。

 

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初ゴーグルを装着しての高速走行ですが、自然に走れます。快適そのもので、スモールジェットにシールドを取付けて走った時と視認性は変わりません。それに加え風を受けてのヘルメット自身の安定感が違うので、いつもより速度が上がり気味ですね。小さい車から大きい車に乗り換えると『えっ!もう〇〇km/h』と錯覚して速度超過してるのと同じ感覚です。

キケンです...。

でも素晴らしいですゴーグル...。

 

走行後に思う事

今の若いライダーは変わってきたと言いますが、オジサンライダーの私は今までアメリカンバイクにはジェットヘルメットという事になんの違和感も無く当たり前のように被っていました。私はアメリカンバイクが好きです。速度を上げると空力の無いヘルメットで風を受け、風の音でほぼ聞こえず、涙を流しながらサングラスで走る事も当たり前だと思っていました。

しかし今回のこのVANSON FIGHTERというビンテージオフロードタイプのヘルメットを購入し、心を捉えた造形やカラーリングだけで無く走行中での素晴らしさを感じています。スモールジェットとこのヘルメットの違いでこんなに感動するんだから、最新のフルフェイスなんてもっとスゴいのかもな〜とも思います。

でも、古い世代の人間なので『アメリカンバイク=ファッション』という思いも少しは残しておきたいと思います。

このタイプのヘルメットにアメリカンバイクなんてダセ〜と言われるかも知れませんが、最初に言った通り

 

既成のバイクとヘルメットの組み合わせで個性を出すのがライダー


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と言う事です。(。•̀ᴗ-)✧b

 

 

 

最後に私にこの事を気付かせてくれた友人の怪我が早く治りますように...