ヘェ~バイク乗りになったんだ...( ^ω^)
私と同じバイク乗りに
大通りに面した角の家
家の前には数台のスクーターやらカブに跨った若者がその家の友達を待っている...
家から出てきた青年は真新しい真っ赤なハンターカブに颯爽と跨り何やら笑顔で若者達と話している。
信号待ちのオッサンの車の前に軽く会釈をしながら、そのバイク数台が入って来る。
朝の通勤ラッシュ。
いつもの時間にいつもの場所を通る。
オッサンはマイホームを建ててから25年コレを繰り返している。
同じ時間に同じ対向車とすれ違う。
声はかけないが顔馴染みといった感じだ。
すれ違いの場所が違うと今日は早いなとか遅刻しそうとか考えながら...。
ある春のそんな道中、後ろ姿がランドセルから黄色い帽子と靴がピョコンと出ているような初々しい姿が...
小学一年生なのだろうと心が温まるように感じながら通勤していた。
雨の日も暑い夏の日も雪の積もった冬の日も、その後ろ姿を見ながら...
数年経ったある日、その子は学生服に身を包みちょっぴり大人びて見えた。
早いな〜
もう中学生になったのか...
そして数年
すっかり青年になったその姿はブレザー姿の高校生...
時は流れてまた数年...
ある朝、その角の家にハンターカブが置かれていた。
そして今日...
すっかり大人になって背中が大きくなった
その青年の乗るバイクの後ろを走りながらの出勤。
向こうはオッサンの事は知らない...
でも、オッサンは知っている...
何か自分の子供の巣立ちに近いような感覚に包まれながら、いつかツーリング先ででも出会えたら話しが出来るのにと思いながらの出勤...
青年を見守り続けたバイクを愛するとあるオッサンの出勤風景のお話しです。